EVENT

2024SAT 12/14

環有明海観光シンポジウム&東よか干潟見学会 12/14〜15

令和6年12月14日(土)、15日(日)に「環有明海観光シンポジウム」「東よか干潟見学会」が開催されます。
1日目はシンポジウムやパネル展示会を行った後、イタリアンGRASHにて交流会を行います。
2日目にはラムサール湿地に登録されている東よかの干潟を観察します。
シンポジウムや見学会のみの参加も可能です。お気軽にご参加ください!

イベント概要
①環有明海観光シンポジウム
有明海の魅力を観光資源として売り出す方策を考えます。
*要事前申し込み

日 程:令和6年12月14日(土)13:00〜16:00
会 場:佐賀商工ビル 7F 大会議室(予定人員:約100人)
料 金:無料(交流会のみ有料、定員30名)
内 容:基調講演、発表及び議論

【スケジュール】
1.挨拶
2.基調講演
西村 宏之(有明海ぐるりんネット 理事 )
「有明海の魅力を観光資源として売り出す方策のヒント」
坂口 浩規(環有明海観光連合 企画広報委員長)
「環有明海連合の役割と活動の方向性について」
3.ラムサール登録湿地のある荒尾市、佐賀市、鹿島市の3観光協会および太良町観光協会の団体からの発表・議論

————————————

②東よか干潟見学会
一年で最も野鳥が多い季節の東与賀干潟を観察します。
*要事前申し込み

日 程:令和6年12月15日(日)10:00〜
場 所:東よか干潟ビジターセンター「ひがさす」*現地集合

お問い合わせ先・お申し込み方法(共通)
NPO法人有明海ぐるりんネット
TEL 090-4774-6611/FAX 0952-26-2147
E-mail info-comm@ariakekai-gururin.net 

必要事項を申込書にご記入の上、FAXまたはメールでお申し込みください。(先着順)

関連チーム

NPO法人有明海ぐるりんネット

団体概要
有明海は日本一の干満差がある独特の自然条件に恵まれ、ムツゴロウを始め多くの魚介類によってその沿岸に住む人々の暮らしを支える貴重な海でした。
しかし、近年は二枚貝が急激に減少するなど、その環境異変が問題となり「有明海再生」が叫ばれるようになりました。そのような状況下で、有明海の環境問題は諫早湾締切水門の開門問題だけがクローズアップされ、「佐賀県と長崎県の対立」、「農業者と漁業者の対立」という単純な図式で報道されることが多く、それが有明海を市民から遠い存在にしています。
 漁業と生態系が持続的に継続可能な「豊穣の海」有明海を後世に引き継いでいくためには、何よりも有明海を市民に身近な海に引き戻すことが必要です。
そのために、有明海の持つ「不思議」「食」「文化」など、そこにしかない魅力を発信し、有明海の「真実」と「魅力」を理解する市民を増やしたいと考えています。
 私たちは、有明海に深い関心を抱く人が、みずから有明海の魅力を再認識し、有明海と共生した暮らしを構築するために、有明海に関連した情報交換、情報発信及び人的交流を促進し、地域の発展に寄与することを目的としています。


チーム森川海人っに参加する経緯や意気込み
有明海は他の海と比べて格段に生き物の豊かな海です。それは早崎の瀬戸という狭い海峡のみで外海とつながる閉鎖的な海に、筑後川をはじめとする多くの川が流れ込み、もたらす栄養分が豊富だからです。
また、平均水深約20メートルと極めて浅い海です。このため有明海の海水は約30K㎥と少ないですが、そこに一年間に約10K㎥の河川水が流れ込みます。単純に計算すると1年間で1/3の水が入れ代ることになります。
栄養豊かな塩分少なめのスープのような海水を、最大6メートルの干満差が適度に攪拌し絶妙なバランスを保つことによって生態系が保持されてきました。
この栄養を求めて、東与賀干潟には、干潟のゴカイやカニを捕食する渡り鳥のシギ・チドリ類が日本一多く集まってきます。
裏返せば、流域の森や川が病めば有明海も病みます。有明海は人の営みが敏感に影響する海であり、残念ながら長期的なモニタリング調査では生態系は確実に悪化しています。
豊かな自然を次世代に引き継ぐには、今生きている私たちの行動が重要です。


活動内容
①東与賀干潟交流塾
偶数月の第4土曜日に東与賀のビジターセンター「ひがさす」で、有明海を学習する「東与賀干潟交流塾」を開催しています。

②牡蠣礁復活大作戦
有明海は海苔以外の漁獲量が急激に減少する(昨年から海苔も大不作ですが)など、かつての「豊穣の海」が失われつつあります。その原因として、貧酸素水塊が多発しそれが生き物の死滅に繋がっていることは多くの研究者が認めています。また、貧酸素水塊を防ぐためには、2枚貝の増殖が有効な手段であることも研究成果として分かってきました。
特に、牡蠣はかつて有明海で養殖が盛んで、多くの牡蠣礁(牡蠣の貝殻が集積して形成される礁)が見られました。牡蠣礁は牡蠣が海水を浄化する働きもありますが、牡蠣礁の中は空隙が多く、小さな生き物たちにとって大切な住処でした。また、盛り上がった牡蠣礁は潮の満ち引きの障害物として海水を適度に攪拌してくれました。
しかし、昭和50年代から60年代にかけて海苔養殖支柱の建て込みに障害があるとの理由で大規模に除去されました。
そこで、私たちは「NPO法人嘉瀬川交流軸」と連携し牡蠣礁の復活に取り組んでいます。嘉瀬川中流域の河川敷で放置された真竹を間伐し、嘉瀬川河口域の干潟に建て込み牡蠣礁の再生を目指します。
かつて、竹は様々な用途がありましたが、今では厄介者となっています。竹林は管理しないとその旺盛な繁殖力から生息域の拡大など様々な問題を起こします。
そこで、真竹を伐採し、枝を落として長さ1m程度に切り揃え、これを嘉瀬川河口の干潟に建て込むと、牡蠣の幼生が付着し大きくなる頃竹も朽ちて干潟に落ち、やがて牡蠣礁となります。これは、かつての牡蠣養殖の方法です。
2016年から取り組み、1年目は竹の切り出しと作業方法などを研究し、2年目に3千本、3年目は4千本と建て込み、その後も同じような規模で実施しています。
建て込みから1年経過した竹には3~4cmほどの牡蠣がびっしり付着しています。昨年度、有明海の海苔養殖は記録的な不作で、佐賀県は赤潮を引き起こすプランクトンを捕食させるため、約2000万円の経費を投入し、松浦海の養殖牡蠣を有明海に投入しました。
一方で、私たちは漁船の借り上げ料程度の経費で、毎年牡蠣を着実に増やしてきました。取り組みの方向は間違っていなかったと思っています。
二枚貝の復活は有明海再生のスタートです。対立の海から穏やかな海へ、小さな行動ですが意味のある行動だと確信しています。

③その他の活動
その他に、隔月の例会や不定期のイベントを開催しています。多岐にわたるので詳しくはホームページをご参照ください。